エイブル・アートSDGsプロジェクトとは?
地域でSDGs(Sustainable Development Goals:持続的可能な開発目標)の課題(貧困や飢餓、健康や教育、安全な水、エネルギー、働き甲斐、経済成長、まちづくりなど)に向き合う取り組みを「アートの視点からエンパワメントする」ことを通して、「誰一人取り残さない」社会づくりに寄与するプロジェクトです。
つくりなおし、あそびなおし
わたしたちはいま、ものをつくったり、つかったりすることをあらためて考えなおす社会に生きています。
『ゼロからものをつくる』のではなく、『廃棄されるものに価値を見出し、そこから新たにものをつくる』など、各地でユニークな活動や表現が生まれています。
さまざまな制約を楽しみながら創造的につくること。
それは『あそび』の感覚に近いのではないでしょうか。
福祉のものづくりやアートの現場でおきている『持続可能なものづくり』から学びながら、新しい組み合わせやこれまでにない視点で『ふたたびつかうこと』『ふたたびあそぶこと』を考えたいと思います。
エイブル・アート・SDGsオンラインストア2022
GOOD JOB STOREでは、エイブル・アート・SDGsプロジェクトに関連して、アップサイクルかつ障害のある人が創作活動を行い、生み出された商品たちを紹介したいと思います。
廃材や使わなくなったものから生まれた『新しい作品』『みてハッピーになれるような商品』をご紹介します!
再彩ファクトリー paperfu(ペパフ)
paperfu(ペパフ)は、大阪を拠点にゴミをすでに『あるもの』として捉え、あるものを使って工夫で世の中をちょっと愉しくするクリエイティブユニット『くふう』がプロデュースする、あたらしいプロダクトです。
今回、近畿ろうきんの事業活動で『廃棄される紙』に注目し、京都の『かしの木学園』さんのご協力のもと、『再び彩りをもたらす』オリジナルのポーチとペンケースを作りました。
商品の柄をよく見ると近畿ろうきんさんのチラシの文言などが絶妙に配置されています。
製造についてのストーリーはこちらのnoteをご覧ください。
poRiff
クリエイティブユニット『くふう』と『就労継続支援B型事業所オーロラ』と『生活介護事業所活動センターいっぽ』の二つの施設とのパートナーシップを組み、活動をしている『poRiff』。
買い物をした時にもらえるレジ袋を材料に、それらをコラージュして熱圧着して完成するシートを使い、色彩豊かな商品たちを生み出しています。
なお、『くふう』さんによる『ポリ袋をつかったバッグづくり』のワークショップや、今回のものづくりに関するトークを11月20日(日)に近畿ろうきん肥後橋ビルにておこないます。
詳細やお申し込みは特設ページをご覧ください。
西淡路希望の家
大阪市東淀川区にある施設。
メンバーのニーズに応じた『働く場』の開拓・創出、そして障害に関係なく地域で行き、働けることを目指しています。
主に『宇宙織り』や『刺繍』を使った作品やアート、雑貨などを世の中に放出し、毎日ささやかな感動や発見を探求しています。
のぞみ福祉作業所
宮城県南三陸町にあるのぞみ福祉作業所。
全国からいただいてきた普段は捨ててしまう紙パックを水に溶かし、『手漉き紙』としてアップサイクルを行って新しい商品を生み出す活動をしています。
利用者の創造力を形にし、表現していくことの楽しさを伝え、自分たちの作品や表現が新たな出会いを生み、そんな人と人とのつながりを大切にしている施設です。
NP POST CARDお試しセット
全国から集まった紙パックを用いて、一つ一つ丁寧に手漉きされたポストカードです。
手漉きならではの風合いと、柔らかなエッジが最大の特徴です。
厚みのある柔らかな紙質で、活版印刷との相性もバツグン!
SACCORA
SACCORAは日本語で書くと『幸呼来』。岩手県盛岡市にある福祉作業施設です。
かつて東北地方では貴重だった日常生活に用いる衣類や布団などの布を『使い切る』ため、裂いて細く繊維状にしてねじりながら織り上げる『裂き織』が文化として発展してきました。
独特の風合いや芸術性、古布や残反(生地の残り)を利用するという特色が注目され、アパレル・インテリア系のデザイナーからデザイン性の高い『エコファブリック』として見直されています。
SACCORA Flat Pouch/Red×Beige
SACCORA創業以来培ってきた裂き織の技術をふんだんに用いて、現代風にアレンジ・落とし込まれた『SACCORA SATANADARD』の商品です。
片面に帆布を使用したカジュアルに楽しめる色彩鮮やかな裂き織のフラットポーチです。
rubodan
『rubodan』は2011年5月30日(ゴミゼロの日)に誕生した、沖縄県で活動している『ごみを減らして雇用を生む』をコンセプトに展開している団体です。
ダンボールから簡単に紙を作り出す『SIMPLE PAPER MADE』という製法を自ら考案し、その製法で作られた『SIMPLE PAPER』を使って、様々なステーショナリーを作っておられます。
また、ダンボールの様々な部分を切り取って作られているため、絵柄の出方にはどうしても個体差がありますが、それも『rubodan』の商品の魅力です。
rubodan バナナノート大
『rubodan』の『SIMPLE PAPER』を用いて制作されたノートです。
原材料がダンボールなので、とても紙質的に普通の紙よりも頑丈なものになっています。
さて、いかがだったでしょうか?
ここで紹介させていただいた商品はほんの一部。
全国には、まだまだ障害のある人が関わり、SDGsの実現やアップサイクルで商品を作っている福祉施設が多く存在していると思います。
「今日よりも少しだけイイ明日を迎えるため」
私達も、そんな皆さんと一緒に考えながら「誰一人取り残さない」社会づくりの一助になればと思っています。