tam tam dot 特集

米袋で作る、『個性』を生かしたモノづくり

宮城県仙台市青葉区にある「多夢多夢舎中山工房」は、就労支援B型の事業所です。

工賃の向上が課題となっていた一方、絵画や音楽、ダンスなどの芸術活動には施設をあげて積極的に取り組んできました。

『大切に育んできたメンバーの「個性」や「表現力」を、何か商品に活かしたい』。

そういう思いから誕生したのが『tam tam dot』というブランドです。

キャッチコピーは『うたう おどる あそぶ』。

商品は米袋を再利用たものを材料として使い、紙では得られない耐久性と素朴な温かさを持っています。

またメンバーたちの『個性』が光る、独特で魅力あふれる柄が描かれた封筒やポーチ、バッグなどのクラフトグッズたちが特徴です。

『個性』と『誰でも』を両立したtam tam dot

誰でも制作に参加できるように『ダンスや歌のリズムを活かして自由に「まる(dot)」を描く』という所から始まった、デザインブランド『tam tam dot』。

現在はドット柄以外にも個性豊かなデザインが生み出されています。

メンバーの『個性』を大切にしながら工賃向上を目指して商品開発を行ってきたtam tam dotの商品は、今や宮城県内だけではなくGood Job!センター香芝をはじめとして日本各地で取り扱われています。

tam tam dot のポーチには、ベース色を塗ってその上に絵柄をインクジェットでプリントする『プリント』と、メンバーが一つ一つ手書きで絵を描く『原画』の2種類があります。

『プリント』は1点物では惜しいような精緻なデザインを量産するために制作されました。

そして『原画』は量産には向かないものの1点物のオリジナル柄を楽しめます。

Good Job!センター香芝でも、tam tam dot とコラボレーションして、オリジナルのプリント柄のポーチを製作していただきました。

tam tam dot の遍歴

就労支援の王道である『食品製造』ではなく、あえて『表現活動から生まれたクラフトグッズ製作で工賃アップにつなげる』という挑戦。

これは、工賃のアップ以外にも様々な効果を生みだしました。

例えば、メンバーの描いた絵をモチーフに活かした手ぬぐいなど地元の企業と連携した商品開発。

またtam tam dotの商品を販売することで、他の団体や企業からも声がかかるように。

音楽イベントのチラシや商品パッケージのイラスト依頼など、『コンセプトに惹かれた』と言う人々から依頼される仕事も増えたそうです。

それぞれの『個性』と『表現力』を活かした商品を生みだし、重度の障害を持つ人の自立への助けにもなっている。

人それぞれの持つ『個性』から『仕事』を生みだしていく『tam tam dot』。

今後の活動にも注目です!