THE BIG ISSUE No.488
特集「サピエンス減少」という未来
2008年、1億2808万4000人をピークに人口減少が始まった日本。国連の推計では2100年にはさらに7700万人まで減少するとしています。日本は、シャッター商店街や廃屋の増加などが象徴する、急速な少子高齢化と人口減少に直面し、国・地域レベルでも人口減少をいかに止めるかという議論が行われてきました。
しかし日本だけでなく、「ヨーロッパはすでに2020年頃、アジアは2055年、ラテンアメリカ・カリブ諸国は 2056年頃にそれぞれ人口のピークを迎え、北米とオセアニアではなお人口が増えますが、そのスピードが鈍化。一方、人口増加が続くサハラ砂漠以南のサブサハラ・アフリカなど人口転換が遅れた地域も今世紀後半以降には人口減少に向かい、全体としての世界人口の長期の減少が始まる」と、原俊彦さん(札幌市立大学名誉教授/日本医療大学特任教授)は言います。人類史に刻まれるような人口転換であり、この人口減少は止められないとも。
私たちが持続可能なかたちで生きていくための課題、また、できることは何なのか? 原さんに話を聞きました。
TOP INTERVIEW
スペシャルインタビュー フジコ・ヘミング
ピアニストとして国内外で活躍、大きな人気を誇ったフジコ・ヘミングさんが今年4月、永眠されました。昨夏、461号のスペシャル企画が、その肉声を伝える最後のインタビューとなりました。 命と平和について熱い愛を語ったフジコさん。最後まで現役のピアニストとして舞台に立った彼女の“奇蹟”を振り返り、今あらためて、その言葉の力を受け止めたいと思います。
リレーインタビュー・私の分岐点作家 鈴木みのりさん
半年間、ニューヨークに滞在する機会を得た。自分が評価される場所は一つではない
国際記事
オーストラリア。人間によって傷ついた野生動物をケア
何百万年もの間、大陸として孤立していたがゆえに、多種多様で魅力的な固有種の動物が数多く生息するオーストラリア。 野生動物を専門とするフォトジャーナリストのダグ・ギムシーは、その広大な大地で暮らす生きものたちを追いながら、彼らの生態に及ぼす人間の破壊行動にも警鐘を鳴らし続けています。 そんなギムシーが、野生動物の保護に向けてたゆまぬ努力を続け、日々奮闘するスペシャリストたちの姿をカメラに捉えました。
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